「遺言」という言葉を聞くと、
「自分にはまだ早いかな」
「そこまで考えなくてもいいんじゃないかな」
そう感じる方も多いと思います。
私は、その感覚はとても自然なものだと思っています。
遺言というと、どうしても「亡くなった後のことを準備するもの」というイメージがあります。
けれど私は、遺言について考えることは、必ずしも「死の準備をすること」ではないと思っています。
むしろ、
これから自分や家族が安心して暮らしていくために、一度立ち止まって考えてみること。
その一つのきっかけが、遺言なのだと思っています。
ご相談いただいても、遺言を作らないことがあります
私は、遺言についてご相談いただいたからといって、
「それでは遺言書を作りましょう」
と必ずお勧めするわけではありません。
ご家族のこと、財産のこと、そしてご本人がどんなことを心配されているのか。
まずは、そうしたお話を伺います。
その結果、
「今はまだ、遺言書を作らなくても大丈夫だと思いますよ」
とお伝えすることもあります。
遺言書を作ることそのものが目的ではないからです。
大切なのは、今抱えている心配事を整理して、ご本人やご家族が安心して未来を迎えられることだと私は考えています。
遺言書を作る前に、一緒に考える
たとえば、
「自分の場合、本当に遺言が必要なのだろうか」
「家族に何を残しておけばいいのだろう」
「まだ具体的には考えていないけれど、少し気になっている」
そんな段階でも構いません。
最初から答えを決めて相談に来る必要はありません。
お話をしながら、
今、何を準備しておいた方がいいのか。
逆に、今は何もしなくてもいいことは何なのか。
それを一緒に整理していく。
私は、それも行政書士の役割だと思っています。
遺言の先にあるもの
遺言書は、一枚の書類です。
もちろん、その一枚には大切な法的な意味があります。
でも、その書類を作ることだけをゴールにしてしまうと、本当に大切なものを見失ってしまうことがあります。
私が大切にしたいのは、
「遺言書を作ったかどうか」ではなく、その先で家族が安心して暮らしていけるかどうか。
遺言は、そのために使える一つの手段です。
だから、
「まだ早いかな」
と思っている段階でも大丈夫です。
必要なら準備する。
まだ必要でなければ、今は作らない。
その判断も含めて、一緒に考えていければと思っています。










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